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安倍首相の米議会での歴史的名演説。 素晴らしすぎる。

公開日: : 安倍首相

 安倍総理大臣が日本時間の30日未明、アメリカ議会上下両院の合同会議で、日本の総理大臣として初めて演説した。

かいつまむと、
・祖父、岸信介の演説「日本が、世界の自由主義国と提携しているのも、民主主義の原則と理想を確信しているからであります」から始める。

・幾人かの歴代の日本大使を偉大な議会人として、称賛。

・カリフォルニアでの留学時代のエピソードを話す。

・第二次大戦メモリアルを訪れた時の感想、そして、
歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものです。私は深い悔悟を胸に、しばしその場に立って、黙祷を捧げました。
親愛なる、友人の皆さん、日本国と、日本国民を代表し、先の戦争に斃れた米国の人々の魂に、深い一礼を捧げます。とこしえの、哀悼を捧げます。
(一方的に謝るのではなく、歴史とは苛烈なものと、公正な視点をさりげなく挿入している。)

・硫黄島での激戦について触れ、
硫黄島で戦ったローレンス・スノーデン海兵隊中将と栗林忠道大将・硫黄島守備隊司令官の孫・新藤義孝国会議員を、熾烈に戦い合った敵は、心の紐帯が結ぶ友になりましたと、紹介。
(激戦を交わした日米は、真の同盟国になれるという下敷き)

・戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に、歩みを刻みました。
アジアの発展にどこまでも寄与し、地域の平和と、繁栄のため、力を惜しんではならない。
みずからに言い聞かせ、歩んできました。この歩みを、私は、誇りに思います。
(反省しながらも、日本の世界への貢献もアピール。)

・戦後直後の米国からの援助、
米国がみずからの市場を開け放ち、世界経済に自由を求めて育てた戦後経済システムによって、最も早くから、最大の便益を得たのは、日本です。
下って1980年代以降、韓国が、台湾が、ASEAN諸国が、やがて中国が勃興します。
今度は日本も、資本と、技術を献身的に注ぎ、彼らの成長を支えました。
一方米国で、日本は外国勢として2位、英国に次ぐ数の雇用を作り出しました。
(米国の日本への貢献を認める。そして日本の貢献もアピール。)

・こうして米国が、次いで日本が育てたものは、繁栄です。
そして繁栄こそは、平和の苗床です。
自由、民主主義、法の支配、私たちが奉じる共通の価値を、世界に広め、根づかせていくことができます。
その営為こそが、TPPにほかなりません。
しかもTPPには、単なる経済的利益を超えた、長期的な、安全保障上の大きな意義があることを、忘れてはなりません。
米国と、日本のリーダーシップで、TPPを一緒に成し遂げましょう。

・私たちは、長年続いた農業政策の大改革に立ち向かっています。
医療・エネルギーなどの分野で、岩盤のように固い規制を、私自身が槍の穂先となりこじあけてきました。
(米国を称賛、次いで日本も称賛、そしてTPPの必要性を一緒に成し遂げようと議会にアピール。TPPの議決権をオバマに与えろと、アピール。)

・戦後世界の平和と安全は、アメリカのリーダーシップなくして、ありえませんでした。
私たちは、アジア太平洋地域の平和と安全のため、米国の「リバランス」を支持します。
日米同盟を基軸とし、これらの仲間が加わると、私たちの地域は各段に安定します。
太平洋から、インド洋にかけての広い海を、自由で、法の支配が貫徹する平和の海にしなければなりません。そのためにこそ、日米同盟を強くしなくてはなりません。私たちには、その責任があります。
日本はいま、安保法制の充実に取り組んでいます。
この法整備によって、自衛隊と米軍の協力関係は強化され、日米同盟は、より一層堅固になります。それは地域の平和のため、確かな抑止力をもたらすでしょう。戦後、初めての大改革です。この夏までに、成就させます。ここで皆様にご報告したいことがあります。
日米がそのもてる力をよく合わせられるようにする仕組みができました。それこそが、日米防衛協力の新しいガイドラインにほかなりません。きのう、オバマ大統領と私は、その意義について、互いに認め合いました。皆様、私たちは、真に歴史的な文書に合意をしたのです。
(日米同盟の意義と強固にできた、と報告。)

・日本の自衛隊のこれまでの貢献を紹介、
自衛隊員が積み重ねてきた実績と、援助関係者たちがたゆまず続けた努力と、その両方の蓄積は、いまや私たちに、新しい自己像を与えてくれました。
いまや私たちが掲げるバナーは、「国際協調主義にもとづく、積極的平和主義」という旗です。
(日本の国際貢献をアピール。)

・東北の震災の時、米国が支援の手を差し伸べてくれました。
私たちには、トモダチがいました。被災した人々と、一緒に涙を流してくれた。そしてなにものにもかえられない、大切なものを与えてくれました。――希望、です。
米国国民を代表する皆様。私たちの同盟を、「希望の同盟」と呼びましょう。アメリカと日本、力を合わせ、世界をもっとはるかによい場所にしていこうではありませんか。希望の同盟――。一緒でなら、きっとできます。ありがとうございました。
(米国のもっとも良いところ、希望について触れ、私たちの同盟を、「希望の同盟」と呼ぶ。)

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 これは、凄い演説である。
流れに淀みがない。
一貫性があるし、エピソードも織り交ぜられ、日本の言いたいことがすべて含まれている。
そして、中東で苦しみ、AIIBで欧州に裏切られて、混迷している米国に、あなた方は素晴らしいと、とエールを送ったのである。
よいしょ、しすぎの感もあるが、今の米国には丁度いいくらいかも知れない。
そして、日本も今後、積極的に協力すると宣言、「希望の同盟」を共に築きあげようと、歌い上げたのである。
「希望の同盟」、この文句には、アメリカ人は痺れるだろう。
米国議員のスタンディングオーベーションも頷ける。

 この演説を安倍首相一人で考えたなら、凄すぎる。
だれか、よっぽど優秀なブレーンがついているのだろう。
韓中への対応、アベノミクス秘密の矢、といい、安倍首相のブレーンが凄すぎる。

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